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2013年 09月 23日

多段階的トリガー論

トリガー : サカナがフライにバイトしようとするきっかけになるもの

という意味で使われてるんですよね、 トリガーって言葉。
多段階的トリガー論_e0169138_11155094.jpg

便利ですけど...一括りに「トリガー」と一言で片付けられない状況があるのも確か。

というわけで、今回は独断的にトリガーについて書いてみます。
まー、台風の影響で竿振れないから暇だっちゅうだけなんですが。

(スパムっぽいのが最近多いんで、コメントは承認制にしました。ご了承を。私がチェックしない限り出ないようになっていますが、遠慮なくお願いします)



さて。
トリガーについてですが、今まで釣ってきた中で感じたことをベースに書いていきますね。

まず、多段階であること。
サカナがフライを見つけてから捕食するまでの間にいくつもトリガーがあると思ってます。ただ、その全ての要素を「トリガー」と呼んでいいか...他に便利な言葉が見つからないのでここでは便宜的に「トリガー」で通します。
これを分類すると、

①フライを見つけ、餌だと思わせるトリガー

②フライに近づき、追わせるトリガー

③フライを捕食させるトリガー


全部一緒のように見えますが...現場からの印象なんで。この3段階よりもっと細かくなるパターンもありますが、これが最小の構成だとおもってください。
もうちょっと噛み砕いてみましょう。


 : これはフライが着水したときから始まります。場合によっては空中にあるときから。まず1発目の印象です。大事ですね。「餌」だと認識させなければなりません。フライのシルエットが大きな役割を担っていると思います。
ニンゲンでいえば、外食するときに見つけたレストランの看板のようなもの。
私的チヌ用フライだとコイツ。
多段階的トリガー論_e0169138_12111546.jpg

            着水~フォールでサカナがすっ飛んでくるほど反応良いんですが、その後が続かない(笑)

 : これはフライの見た目もあると思いますが、メインは動き。甲殻類っぽい、とか小魚っぽいとか。ソソる動きです。ドライフライでも流れや風に揉まれる虫の様、ってところ。
ニンゲンでいえばレストランの雰囲気や漂う匂い、店先のフードサンプルみたいなもの。
私的チヌ用フライだとコイツ。
多段階的トリガー論_e0169138_12131472.jpg

            アピールは小さいんですが、一度追わせるとしつこいくらい(笑) でも最後に食い渋るときも。

 : これはサカナに完璧に餌だと思わせること。なので、かなりいろんな要素がバランス良く揃ってないといけません。リアルな質感、動き、波動、音など。
かつ、かなり夢中にさせないと。フライに接近するこのときが一番ティペットなどを見切られやすい状況でもあります。
ニンゲンでいえば、レストランに入店してから渡されるメニューのようなもの。注文した時点で契約成立、バイトとみなします(笑)


で、実はこの後にもありまして。
チヌだとよくあるんですが、フライを突いたり、一度口に入れて吐き出したりしたあとの再バイトの段階。
んで、
④ : 再バイトさせるトリガー
一度見切ったり確かめられた後にもう一度喰わせるのでかなりハードル高いです。逃げ惑うベイトの演出や、触感(食感)も必要になってきます。
ニンゲンでいえば、レストランでおかわり(笑) または再来店か。
私的チヌ用フライだとコイツ。
多段階的トリガー論_e0169138_12154472.jpg

           食感が良いのか、なかなか離しません。最近のキラー的フライ。でもソフトな着水が苦手。

と、このようにトリガーも分類して考えると、フライにいろんな要素を盛り込む時にヒントになるんではないかと思うわけです。たとえば、ラバーレッグの取り付け方。同じシリコンラバーでも、短くするのと長くするのではその起こす波動が違います。短くすればプルプルと小刻みに、長くすればテロンテロンと柔らかく。それらの違う波動がトリガーの段階毎に役目を果たせばバイトに至る確率も上がるのでは、と考えるのあります。


今回はチヌのサイトメインで書いてるように見えますが、他の釣りでも同じように考えられのでは? 渓流のドライでも、湖のストリーマーでも、ブルーウォーターでも、シーバスでも。
着水と同時にバイト! てなこともあると思いますが、あれは毛鉤が空中にあるときから始まっていて、凄く短い時間に①~③が凝縮されていると思うわけです。(威嚇行動は今回は入れてません)
または、フライの動くスピードや角度(浮く、沈む、ターンするなど)、動きのリズムなんかも、フィッシュイーター相手には重要なトリガー。


他にも書ききれないほどのいろんな要素が入り乱れていると思うのですが、ざくっと今日はこんな感じで。
ちなみに来年は違うこと言ってるかもしれませんし(爆) 
だって現場に行けば行くほどいろんなことをサカナに教えてもらって考えも改めさせられるんですもの。


んで、似たような記事がまた続きます。

by tpbum | 2013-09-23 12:39 | 戯言


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